韓国の紅茶事情

コーヒー大好き韓国での、紅茶の存在感ってどうなの?!

こんにちは!ソウルナビです。2000年にスターバックスが韓国に登場して早10年以上。コーヒーブームが本格化、今では個性を競ったカフェブームも、クライマックスに来てる感のある韓国です。そんな中で、相変わらず大人しくしているのが紅茶。コーヒーと紅茶はセットともいってもいいのに、韓国ではどうも日陰の存在。在韓の方からは、韓国は紅茶が高くて気軽に手が出ない、というイメージを持たれてる方が多いようです。もちろん、大手コーヒーショップでの紅茶はどうなのか?うーん、気になる気になる。というわけで、紅茶を求めて町に出てみましたよ!

紅茶飲料

ロッテ七星・シルロンティー
まず昔から韓国で紅茶といったら、ロッテ七星(チルソン)のシルロンティー(セイロンティー)です。1993年発売開始以来、紅茶飲料市場の売上の約75パーセントを占めるという、大ボス的存在。
このシルロンティーは、スリランカの紅茶を使用したレモンティーです。ほろ苦さと甘さ、そして酸味が絶妙なバランス。さすがトップを走り続ける国民的紅茶飲料、完成度がとても高いです。最近は、国民的ポップバンドとも言える紫雨林(ジャウリム)のキム・ユナを起用したナチュラルなイメージのCMが流れています。シリーズで2009年にシルロンティーチャイラテが発売されましたが、社のホームページの製品紹介ページには見当たりませんでした。

東亜大塚・デジャワ
お次は東亜大塚のデジャワです。1999年発売で、自動販売機でよく見かけます。ポカリスエットで有名な大塚食品から出ているジャワティーはご存知でしょうか?細々と続くロングランな紅茶飲料なのですが、そのジャワティーの弟分みたいなものですね。韓国ではミルクティーといえばこのデジャワなんですよ。

紅茶飲料はほかにも、実はいろいろなメーカーから発売されています。人気があるのは、ピーチやレモンなどフルーツ味のフルーツアイスティ。コカコーラから出ている、ネスティーのシリーズが代表的ですね。
ここでは、ゲットがなかなか難しいミルクティーに絞って紹介します。
HOLLYS TEA LATTE ウンジン食品 2009年発売中
ロンドンの午後(ストレート、ティーラテ) セブンイレブンPB商品 2009年発売 発売中
アカペラシリーズのカフェラティー ピングレ 発売中
プレミアムロイヤルミルクティ ヘテ 2007年発売 発売中(写真はなしです・・)
デンマーク紅茶ラテ ドゥンウォンデイリーフード 牛乳パック製品 2008年発売 現在はない?

コーヒーショップ

大手のチェーン店には、コーヒーだけでなく紅茶を楽しめるところもあります。

スターバックスでは、ティーバッグも販売していますね。
メニューでいわゆる紅茶のメニューをスターバックスのホームページで確認したところ、アイス・ホットで7種類ありました。ナビが飲んでみたのは、ラベンダーアールグレイティーです。2011年10月現在、5100ウォン。牛乳の値上がりが気になりますね。

2001年韓国のコーヒー市場に入ってきたコーヒービーンアンドティーリーフ(coffee bean and tea leaf)は、紅茶も全面に出して大きくなったコーヒーチェーン店です。(最近はカフェベネに押され気味ですが、味に対する評価は高いみたいですね)こちらは、ティーが8種類、ティーラテが6種類ありました
※ハーブや緑茶は除いています。

デパートやマートの販売コーナー

お次は、家庭で楽しむ紅茶にスポットを当ててみましょう。

まずはソウル駅にあるロッテマート。
こちらは外国人観光客がたくさん来るだけあって、お土産用のお茶コーナーの充実ぶりがピカイチです。
観光客のお目当てはオミジャ茶!?

観光客のお目当てはオミジャ茶!?

韓国の伝統茶とともに、手に入れやすい価格帯の紅茶ラインナップを発見。T STYLEというシリーズで、緑茶院という国内ブランドが展開しているそうです。
一般の紅茶コーナーを見てみると、リプトンの粉末紅茶がいっぱい!国内ブランドもいっぱいあります。アップルやピーチなどのフルーツアイスティが人気のようです。おなじみのティーバッグは1種類発見。あとはハーブが多いですね。
ピーチ、アップル味が人気のよう。

ピーチ、アップル味が人気のよう。

おなじみのリプトンティーバッグ。なぜか裏面が・・・

おなじみのリプトンティーバッグ。なぜか裏面が・・・

リプトンは粉末が人気みたいです。

リプトンは粉末が人気みたいです。

Eマート
紅茶の存在感は薄いですが、あるにはありますね。トワインニング、王道ですね。
ミルクティー粉末発見!

ミルクティー粉末発見!

トワイニングは見つけやすい!

トワイニングは見つけやすい!

ホームプラス
アメリカの大手スーパーTESCOと業務提携をしているからか、テスコの紅茶もありますね。トワインニングも。
デパートでは・・・
ヨーロッパからの輸入品がメインで高級感をうたったものが多いようです。紅茶(ティーバッグではない)イコールデパートで売っている高い物、というのは日本でもそうかもしれません。ちなみにロッテ百貨店明洞店にフランスのフォション、新世界デパート江南店の輸入紅茶コーナーにフランスのマリアージュフレールが売っているのですが、驚くのはそのお値段!ロッテ百貨店明洞本店へちょこっと偵察へ。

フォションです。ブラック、ゴールド、ピンクを基調としたブティックのようなお店。
フォションの定番とも言えるアップルティー。
缶入りの100グラムが、驚きの53,000ウォンです。日本では、高いところでも2,500円前後ではないでしょうか?まさに雰囲気を購入するといってもいいのではないでしょうか。イートインコーナーのメニューにアップルティー4,000ウォンがありましたが、ティーバッグかどうかは未確認です。
観光客がお土産選びでにぎわっているお茶コーナー。
こちらは、オミジャ茶をはじめとした韓国伝統茶がよく売れていますが、このコーナーに〝TEA MUSEUM〟という国内ブランドがあります。ヨーロッパ風のかわいいパッケージが魅力的なこちらのお茶ブランド、アックジョンにお店がありましたが2年前に閉店。規模を縮小して販売していますが、おいしい紅茶は高級フランス料理店などにおろしていて、ロッテホテル ソウルの新館にあるピエール・ガニェール ソウルでもいただけるそうです。
かわいらしいヨーロッパ風の缶が人気のTEA MUSEUM。

その他、最近ソウルでは、紅茶を専門に出すカフェも増えてきていますし、フォションやマリアージュフレール出してますとメニューにわざわざ書いているカフェ、レストランもソウルには増えてきています。紅茶好きの人たちはブログに試飲日記をアップしたり、共同購買で楽しんでいるようです。その辺りの事情もご紹介したかったのですが、今回は割愛。
韓国の輸入紅茶事情
韓国で輸入紅茶が高いのには理由があります。個人消費として6品まで免税、それ以外の輸入には、国内のお茶産業保護のため関税が40パーセントもかかるのです。いえ、かかっていたと言わなければなりませんね、実は2011年7月1日より、EUとのFTAが発効されて農産物610品目が関税の暫定撤廃となりました。その中に紅茶が含まれています。これは韓国の紅茶ラバーにとっては、嬉しいビックニュース。その恩恵として価格が下がるのかどうか、しばらく見守る必要がありそうですが、業者からすればそう簡単には気持ちよく安くはできなさそうですよね。紅茶市場規模が小さいのも高い理由の一つかもしれません。紅茶にこだわらずとも、韓国のお茶の種類は豊富ですし(緑茶以外のバラエティがすごいですよね)、健康を意識したものを求めるというのも多少関係していると思います。


紅茶は優雅にホテルのティールームで飲む物という認識がまだまだ強い韓国。その一方では、ティーバッグのおいしくないイメージも。おいしく淹れる方法が大衆化していないのが実情です。コーヒー文化は成熟のレベルまで達しましたし、次は紅茶、いかがですかね?以上、ソウルナビでした。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2011-10-14

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