今年も始まった!ソウルのお祭り、第一回目は「春・宮祭り」~!
こんにちは!ソウルナビです。ソウルにもようやく訪れた春。気温が一気に上がってお出かけするのにも良い季節になった5月の上旬に、今年もハイソウルフェスティバルが始まりました!去年から年に4回と季節ごとの開催になったこのフェスティバル、今年2009年度の第一回目、今回の
春のフェスティバルが行われたのは5月2日(土)から10日(日)の9日間。「春・宮祭り」と「宮(グン)」をメインテーマに、1週間以上にわたるフェスティバル期間中には様々なイベントが開かれました。今日はそのフェスティバルの模様をお伝えしたいと思います!今回の会場となったのはソウル中心部に位置する「
ソウル広場」と「
清渓川(チョンゲチョン)」、それから「
景福宮」をはじめとするソウルの五大王宮。ホントにたくさんのイベントがあったのですが、その中かからいくつかを振り返ってみましょう~!
◆開幕パレード&開幕式 (5月2日19:00~ 太平路・ソウル広場)
「桃色の道」と名付けられた開幕パレード!清渓川の出発点、清渓広場から市庁広場までパレードです。今回のフェスティバルのテーマカラー、ピンク色に彩られた集団が道を練り歩きます!・・・のはずが、なんとデモにより清渓広場は封鎖。すぐ横のファイナンスセンターの前が臨時の出発点となり、民族衣装の集団からコスプレ、ダンサーまで、今年のシンボルカラーであるピンクをベースにしたさまざまな人がとりあえず集合。太平路も車が通行止めになり、ホコテンとなっていよいよパレードが・・・しかしそこにデモ隊が乱入。せっかく閲覧席も設置されたのに道には多くの人があふれ、パレードかデモかわからなくなってしまったパレードでした。
デモで混乱したパレードの次は予定通り開幕式か!?と心配も半分にソウル広場へ来てみると・・・。開幕式前の市庁前広場にもデモ隊が乱入、占拠する中、ステージでは司会者が出てきていつものダンスが始まりました。でもデモ隊が盛り上がるばかり。一般市民は端の方で推移を見守ります。やがてデモ隊がステージに乱入。ダンスは中断、開会式はそのまま中止に。デモ隊と機動隊の攻防が繰り広げられる、殺伐とした開会式となってしまいました。ビールの無料配布イベントだけは端で続いていましたが、やがてそれも中止に。
◆「五月の宮 宮中の宴 “オモニ オモニ(母よ、母よ)”」 (5月3日20:00~ ソウル広場)
本来は5月2日の開幕式前に予定されていたこのオープニングイベントは、デモ隊の騒ぎもあり3日に順延。この日は何事もなく、多くの市民が集まりました。舞台の上では、いつもは王宮の中で行われている宮中行事の再現がソウル広場のプラザホテル前舞台で繰り広げられ、多くの市民が200年前のチンチャンヨン(進饌宴、宮中の宴)を堪能しました。舞台は“正祖大王が苦しみに耐えながら生きてきた母、惠慶宮洪氏のために「孝」と「礼」を尽くして捧げた還暦のお祝い”を再現したもの。韓国語での説明付きでしたが、英語や日本語の説明があってもよかったかも。
◆「八色舞踏会」 (5月3日~9日20:00~22:00 ソウル広場)
毎晩午後8時から「八色舞踏会」と題して歌やダンス、ミュージカルなど様々なショーが繰り広げられたソウル広場。3日は「オモニ!オモニ!」公演のため、夜8時半からの開催に。スーパーキッド、カヨトップテン、フーリガン、W&Whaleなど、今人気の若手ロンクバンドが次々に登場。市庁前広場がいきなり野外ロックフェスティバルとなりました。バンドとバンドのあいだは例の「ポムパラムダンス(春風のダンス)」で盛り上がり、さらに次のバンドで盛り上がる。夜11時過ぎまで、周りのホテルから苦情が来るのではと心配になるぐらい、爆音が夜空に響いていました。
◆「八色ノリマダン」 (5月3日~9日12:00~16:00 ソウル広場)
今回のフェスティバルの中心会場となり、「五月の宮」というテーマで飾り付けられたソウル広場では、明るい時間にもイロイロ遊べるコーナーが設置されていました。特に人気を集めていたのが「ユーロバンジー」というトランポリン。ロープでしっかりと身体を結び付けて、身長の4~5倍くらいの高さまでジャーンプ!小さな子どもからお年寄りまでスリリングなハイジャンプを楽しんでいました。その他、お面に好きな色を塗ってオリジナルのお面が作れる定番のお面作り「ソウルタル」を楽しむ人の姿も。また、時々ブラスバンド隊が登場して音楽を奏でたり、家族や恋人、友人にフェスティバル特製のハガキでメッセージを送れる「桃色郵便ポスト」が設置されていたり、のんびりとした雰囲気の中で気軽に誰でも楽しめるイベント広場ってカンジだったかな!?
◆分かち合いの清渓川 (5月2日~10日 清渓川広場~広橋)
ソウルの中心部を流れる清渓川(チョンゲチョン)も、今回のメイン会場の一つ。清渓川広場から三つめの橋、「広橋(クァンキョ)」までのエリアで「ナヌム(分かち合い)」をテーマとした様々なイベントを開催。また川には今回のテーマカラーであるピンク色の布が張り巡らされるなど、お祭り気分を盛上げる演出も!
・「みんなのコンサート」、「分かち合い市」 (清渓川広場)
清渓川広場にはステージが設置され、連日14時と18時の二回ずつ日替わりでいろんなコンサートが開かれました~。内容は楽団によるクラッシックコンサートから国学、一般市民のアマチュアバンドやちびっ子たちのダンス、また9日土曜日にはファヨビ、パク・ジョンアらによるスターのコンサートまで様々。また、同じく広場では「桃色の分かち合い市」という市民たちがリサイクル品などを売るチャリティーバザーも開かれました。
・「愛のコイン畑」 (清渓川広場「スプリング」周辺)
清渓川広場のシンボルモニュメント「スプリング」を囲むようにコインの山が!?コレはコインを募金して恵まれない子どもたちに寄付しようというイベント。コインのようにほんの少しの金額でも、みんなが協力すれば大きな力になる!という趣旨だそう。今年からソウルのキャラクターになった「ヘチ」君やかわいいマスコットたちも募金の呼びかけに活躍!大きなコインの模型や無数の本物のコインで飾られた「スプリング」は大いに人々の目を引いていたよう。
・「私の暮らしていたソウル」 (清渓川広場~広橋の川沿い)
広場から「広橋」の川沿いには昔風のお店や床屋、学校などの模型の展示が。そしてそれぞれのコーナーの前には、当時の人々になりきったパフォーマーたちが一層昔っぽい雰囲気を盛上げていました。ここでは時々、“過去の郷愁をそそるアコーディオン”の演奏などもあったそう。さらに、独立した1946年から現在まで、62年間に起こった時代ごとの出来事や当時流行したものをテーマにした絵がコミカルに描かれた年表がズラっと飾られたコーナーも。地下鉄の開通やオリンピック、ワールドカップなどとともに韓流ブームの絵まであってちょっとビックリ。
・「桃色の願いのリボン飾り」 (清渓川広場~広橋の手すり)
みんなの願い事を書いたピンク色のリボンを、清渓川周辺に飾るというイベント。フェスティバル終盤にもなると、川の手すりにはビッシリとピンクのリボンが結び付けられていました~。う~ん、この手のリボン、どこかで見たことあるような・・・最近のいろんなフェスティバスに登場する、もはや定番の光景となりつつあるかも!?^^; また、リボンだけでなくピンク色の缶バッチに一言書くバージョンも登場。
◆「五つの宮殿の物語」
景福宮、昌徳宮、昌慶宮、徳寿宮、慶煕宮のソウル五大王宮。フェスティバル期間中にはそれぞれを会場として、様々な歴史の再現行事、伝統芸能公演が行われました。中でもナビが、どんなイベントなんだ!?と興味をひかれたのは・・・
・「大韓帝国・万国博覧会」 (5月3日~9日11:00~18:00 徳寿宮)
ソウル広場のすぐお隣り、アクセスも便利な徳寿宮(トクスグン)。この
徳寿宮が大韓帝国時代へタイムスリップ!1895年に誕生した大韓帝国は、まさにソウルで近代化が進む時代。当時の風物を紹介するパネルや自動車、人力車、自転車、イス、机、蓄音機などが芝生の上に展示されました。パネルには1940年のミスコン写真や最初にヒットした歌謡レコード、昔のハガキなどよく見ると地味~に(!?)興味を引くものも。また人力車は乗ってみることもでき、写真撮影でも大人気。また皇帝の自動車は現在世界でも貴重な1台とか。
◆関連イベント
ハイソウルフェスティバルの一環行事として行われたイベントもたくさん。その中で毎年恒例のものをはじめとするこれらをピックアップ!
・「多文化交流ハンマダン」 (5月2日~5日10:00~17:00 国立民俗博物館前)
景福宮の敷地内にある
国立民俗博物館の前には世界各国の文化を紹介するコーナーが登場。ベトナムや中国など民族の遊びを体験したり、民族楽器をさわってみたり、民族衣装を着てみたり。また日替わりで各民族の料理や民族音楽の公演も。日本の民族衣装である「キモノ」を着て写真撮影するひとも。5月5日の子どもの日に重なったこともあってか、子ども連れの家族など、たくさんの人で賑わっていました~!
・「2009年 世界漢江綱渡り大会」 (5月9日~10日13:00~18:00 漢江楊花・望遠地区)
毎年恒例となった漢江綱渡り大会。去年2008年度は夏のハイソウルフェスティバルの一環行事でしたが、今年は「線の上に希望を発見」と題して春のフェスティバルで開催。(やっぱり真夏の炎天下ではやるほうも見るほうもキツイからか・・・^^;) さて、
漢江(ハンガン)に綱を渡して世界の綱渡り名人に渡ってもらおうというこのイベント。今年も漢江市民公園の楊花地区と望遠地区が1本の綱で結ばれました。風も強めの1日目、ほほいのほいっと滑るように綱を渡っていく姿はまさに妙技!わずか20分ほどで渡ってしまう達人も。ちなみにナビも橋を渡って楊花から望遠まで歩きましたが、30分以上かかりました。
・「2009地球ハンマダン」 (5月10日10:00~18:00 ソウル広場、武橋洞)
コチラも毎年の恒例行事、世界中の文化に触れることができるイベント!今年も武橋洞一帯にはアジアからアフリカ、ヨーロッパ、南アメリカなど世界中の国のブースが並び、世界中の料理が一斉に並びました。また食べ物だけでなく、その国の小物などでブースが飾られ、さらに異国情緒を駆り立てます。売る人をはじめ、通りにはいろいろな顔をした、いろんな民族衣装を着た人たちであふれ、まさに「国際都市ソウル」。お国の人と再会して故郷の味を懐かしむ場にもなっているようです。ビールに長蛇の列についさそわれ、路上で焼かれる串にふらふらとさそわれ、すっかりおなじみとなったエクアドルのミニライブをはじめ特設ステージも盛り上がり、春の恒例の人気イベントとしてすっかり定着しつつあるようです。もちろん、今年もナビは食べまくりました。
あとは市庁前で民族公演。午後はロシア、ベラルーシ、トルコ、中国、タイ。どこか似ている、どこか明るいメロディに、遠い異国どうしの文化と文化のつながりを感じます。市庁前広場の芝生には多くの人が座り込み、各国のあざやかな衣装と踊りを楽しんでました。最後はキム・ドクスのサムルノリにのり、各民族衣装が入り乱れて輪になりました。
◆閉幕式 (5月10日20:00~ ソウル広場)
フェスティバルの最終日、ソウル広場にて行われた閉幕式。本公演ではまずソウル市長が舞台に立ち、開幕式のデモによる混乱についてのお詫びを交えた挨拶から始まりました~。なぜかその後、流暢な英語を使ってのスピーチ。国際都市ソウルのアピール?ま、会場には外国人の姿もたくさん見られましたしね~。そしてメインイベントは、人気ロックミュージシャンたちによる怒涛のライブ!Nobrain、キム・ギョンホ、Cherry Fliter、シン・へチョルらが次々と登場、二つのステージを使って交互に行われるライブに観客は行ったり来たりしながら、みんな大いに盛り上がっていた様子。トリはお約束(!?)、世代を超えた人気ロックスターのYB(ユン・ドヒョン・バンド)。イベント終盤にはフェスティバルのロゴ・ダンス、「春風のダンス」の人々が出てきてラストダンス!フェスティバル最後の夜は熱く更けていきました~。
デモ隊に占拠され、波乱の中で幕を開けた今回のフェスティバル。一時はどうなることかと思いましたが、1週間あまりに及ぶイベントは全て無事(?)終了~。天候にも恵まれ、始終あたたかくて5月らしい、気持ちの良いお天気のもとでのんびりと進行していったように思います。でも毎晩行われたソウル広場のステージイベントは大盛り上がりの日があったりもしたり・・・。さて、年に4回開催される予定のハイソウルフェスティバル2009。次回は夏ですね。細かい日程やテーマなどはまだ公開されていないようですが、また分かり次第みなさんにお伝えしたいと思います。お楽しみに!以上、ソウルナビでした。
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記事登録日:2009-05-13