今年のハイソウルフェスティバルのタイトルは「都市を揺るがす身体のパフォーマンス!!!」。ソウルのど真ん中で、演劇、ダンス、パレードなどが賑やかに開催されました!
こんにちは、ソウルナビです。今回でついに10回目を迎えたハイソウルフェスティバル!ここ数年、アートやパフォーマンスの一大イベントとしてたくさんの人々に知られているソウル恒例のイベントですよね。今年(2012年)は秋空の下、10月1日から10月7日まで開催されました。今回も市庁や光化門一帯を中心に、国内外のたくさんのアーティスト団体が参加。屋外ならではのド派手なパフォーマンスもたくさんありました!朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長も「お笑い番組のギャグコンサートより愉快で、K-POPの江南スタイルより踊りだしたくなるようなフェスティバルにしたい」と意気込むアートパフォーマンスの祭典。市民がフェスティバルを見にくるのではなく、フェスティバルが市民を訪ねるようにしたいと主催者が語るイベント。それでは、今年もソウルナビが写真でハイソウルフェスティバルの様子をお伝えしましょう!
☆★☆10月1日☆★☆
秋夕連休の最終日。夕方、ハイソウルフェスティバルが始まりました。10車線もある太平路が車両の通行止めにになり、大きな歩行者天国が誕生!パレードから続く開幕プログラム「ソウルファンタジー」の始まりです!まずは恒例のサムルノリから!
-パレード(太平路)-
<開幕キルノリ>
路上に現れた色鮮やかなのぼり!それぞれののぼりを市民がもち、音楽に合わせ、互い違いになってのぼりをひねっていきます。
<「天女の羽衣を探して(芸術舞台「山」)」>
<「人と人形のプロジェクト(スナフ・パペット)」>
<「愉快な都市騒動劇(ヴェルニセル)」>
まず、やってきたのがなぞの「天女」たち。彼女の動きを気を取られていると、やってきました大きな人形!つづいてやってきたのは龍?そしてそのあとに、なぞのピンクの色紙をふきあげる集団が!紙が空高く高く乱舞します。そのうち吹き出した紙が信号にからまる!あっというまにピンクのかたまりとなった信号!大丈夫?
<魔法の夜(チャクサ)>
清渓川の方で火の手があがります。何ごと?移動してみると、花火を振り回す過激な集団が!同時に清渓広場ではあの狭い空間に花火があがります。あちらこちらで花火が吹き出し、もうわけわからん!そのまま市庁方面に移動。突然ナイアガラが再現され、見物人もどんどん近づいていくと、突然花火を括りつけた自転車が見物人めがけて逆走!見物人も逃げる逃げる!そして終点にはぐるぐる周る花火が。
-開幕プログラム-
太平路で振り回された花火はそのまま市庁前のソウル広場に移動。舞台の上のサムルノリのあと、なぞの音楽隊が登場!そのとき、広場の反対側で燃えていた火がロープを伝わり、反対側に瞬間移動!舞台ではふたたび花火がぐるぐる回ります。ちなみにこの場には市長も。席の真ん中へんで手を振って挨拶。
<「光、飛ぶ(プロジェクト・ナルダ)>
花火が終わり、一転暗くなった広場。そこに旧市庁舎を這う、なぞの光の人影が。こういうとき旧市庁舎は味があります。
<ソウルファンタジー(トランス・エクスプレス)>
さらに、突然上空を舞う謎の鼓笛隊!さらにその上には人がぶらさがっている!
そして最後はやっぱりカンガンスルレ。みんな広場で輪になって踊ります。
かくして夜10時までアート&ファンタジーな夜は更けていったのでした。
☆★☆10月2日~6日☆★☆
今年の開催期間は、秋夕(チュソク)連休にも重なり、さらにお天気にも恵まれ、会場一帯は連日家族連れなどで賑わいました。街全体がアートのお祭りの雰囲気に包まれ、街ゆく人たちもなんだかちょっとウキウキした感じ?? 特に今年は子どもがパフォーマンスを間近で見られたり、一緒に遊んだりできるような出し物がたくさんあったよう。パフォーマーと一緒になって体験できるというのが、このハイソウルフェスティバルの特徴!もちろん、お父さんやお母さんも本気で楽しめてしまう出し物もありましたよ!
<身体部位のお散歩!-スナフ・パペット>とっても大きな目、口、耳が胴体を離れて、勝手に動き回ります!市庁前から交差点の方まで暴走する目、口、鼻たち。日常では考えられない身体の一部の動きに、人々の好奇心が刺激されます。
スナフ・パペットはオーストラリアから来た巨大人形のパフォーマンスグループです。1992年に設立されたこの劇団は身体劇とビジュアルパフォーマンスの草分け的存在で、オーストラリアだけでなく、世界的に有名なグループです。
<天女の羽衣を探して -芸術舞台「山」>韓国の昔話、「天女と木こり」を現代風にアレンジした移動式の巨大人形劇です。街の真ん中に登場した天女は羽衣を探すために街頭をさまよい、6メートルもの木こりの糸吊り人形が彼女を追いかけます。その場にいるお客さんたちとかけ合いをしながら、結末がつくり上げられていきました。楽しく、そしてなにかを教えてくれる人形劇。
芸術舞台「山」は人形劇専門の創作劇団です。
<のこぎりを弾く木 -Mario Levis>緑の葉っぱが生い茂る木の姿をした演奏者が、ノコギリを楽器にして演奏します。いつもは木を切るのに使う、あのノコギリです。それはまるでバイオリンを弾いているようですが・・・今までに聞いたことがないような独特なメロディー!子ども達のすぐ目の前で演奏してくれるので、不思議な音がとってもよく聞こえます。
演奏者のマリオ・レヴィスはイタリア出身の大道芸人。
<愉快な都市騒動劇-ヴェルニセル>亀の甲羅のようなユニフォームを来た道化師が色紙のリボンを撒き散らします。色紙を巻きつけられたお客さんは、ちょっとパニックに!! それでもなんだかみんな楽しそう。市庁前の広場は、鮮やかな青いテープで彩られました。でもこれ、ちょっと掃除が大変そうですね・・・
ヴェル二セルはフランスから来たストリートパフォーマンスグループです。
<青い運動靴 -オンアンドオフ舞踊団>
普信閣前では、オンアンドオフ舞踊団がダンスパフォーマンスを披露していました。青いバケツから青い運動靴を見つけ、その運動靴を履くと不思議なことに身体が動き出してしまう・・・見てる人まで踊りだしたくなるようなダンスを披露していました。ちょっとパントマイムの要素も入った、不思議ダンスです。
オンアンドオフ舞踊団は2001年ダンサーのキム・ウンジョンとハン・チャンホが「ダンス工場」とともに設立した舞踊団です。
<お母さん豚- WRAS>
大きなお母さん豚のお腹の中には、何が見えるのかな?実は中で10分ほどの演劇が繰り広げられるのです。観客の子供は子豚になって巨大な母豚のお腹の中を眺めます。覗きこんでる子供もかわいらしいですね。
WRASはイギリスからやって来た実験的な公演芸術団体で、視覚アートをベースに独創的な公演活動を行っています。
☆★☆10月6日☆★☆
<タンタラダンスホールの踊る祭り村 in ソウル広場>
ソウル広場が巨大なダンスホールに?ちょっとレトロな服で着飾った男女がロックな音楽にあわせて踊る踊る!見物する市民も巻き込んで踊ってしまおう!
<その他にこんなパフォーマンスやイベントが>
<特別な展示物や演奏、出し物がいっぱい!>
☆★☆10月7日 最終日☆★☆
さあ、ついに迎えた最終日。ハイソウルフェスティバルの大フィナーレです!1週間も続いたお祭りなので、終わってしまうのがなんだか名残惜しい気もしますね。しかし、最終日までプログラムは盛りだくさん。清渓川ではストリートミュージシャンが演奏したり、大道芸人がサーカスをしたり。そして夕方からは、清渓川広場から市庁前に続く大通りで大きな閉幕パレードも開催されます。国内外の有名パフォーマンス団体がソウルのど真ん中でど派手なパレードを繰り広げるとあって、人々の期待は高まっている模様。いったいどんなフィナーレになるのか!?
夕方6時になりました。大通りの全車線が再び通行規制され、この時間帯だけは歩行者天国状態に。あらためて見ると、市庁前から光化門に続く道って本当に広いんですよね。普段は車が走っている道を悠々と歩くと、ちょと開放的な気分になれるようです。人々は自由に道に座り込み、パレードが始まるのを今か今かと待ちわびており ます。
<ノリダンの恐竜パレード>韓国のパフォーマンス団体として大人気のノリダンも登場です。ここ数年、ハイソウルフェスティバルに登場し続けているノリダンですが、今年は「恐竜騎士団の復活」というパレード演目を披露しました。アフリカの大草原を思い起こさせる太鼓のリズムに乗せて、ティラノサウルスやトリケラトプスが練り歩いていきます。恐竜は本当にリアル!!!そしてなんといってもノリダンの奏でる太鼓のリズムは本当にカッコイイ!!!今回は、事前に翼竜のオブジェづくりワークショップをした一般の皆さんとともにパレードです。
<野営-ジェネリック・バプァー>そしてついに現れた今回の大フィナーレのメインを飾る「野営」。爆竹の凄まじい轟音と煙のなか、青い顔の人々がドラム缶を転がしながら行進します。迫力満点で攻撃的なパフォーマンスの数々!よくこれで火事やトラブルが起きないなと思うほどでした、、、でも、まさに韓国の人々が好きそうなパフォーマンスですね。ジェネリック・バプァーはフランスを代表する路上劇カンパニーで、韓国でも度々公演をしています。
今年のハイソウルフェスティバル、いかがでしたか?ほっこり癒されるようなアートから壮絶な大迫力パフォーマンスまで、バラエティに富んだプログラムが開催された今年のハイソウルフェスティバル。10回目の記念フェスティバルにふさわしいイベントになったのではないでしょうか?こんなお祭りを街のど真ん中でみっちり1週間も行ってしまうあたりが、いかにもソウルらしいですよね!?韓国の人々の盛り上がりっぷりもまた見事なものでした!さてさて、次回はいったいどんなイベントになるのかな?今からもう待ち遠しいソウルナビがお伝えしました!