ソウルのレトロなレストランや喫茶店をまわってみよう!

たまにはどこか懐かしいテイストのお店で!

こんにちは、ソウルナビです。昨日まであったお店が突然なくなって新しいお店ができていたり、行ってみたらお店がなかったことが実によくあるソウル。韓国料理の老舗店はそれこそ星の数ほどあるけれど、それ以外の料理店や喫茶店で老舗というのはあまり見かけない気がします。一昔前まではあちこちにあったタバン(茶房)と呼ばれる喫茶店もソウルではほとんど見かけなくなり、歴史を感じさせる喫茶店も数えるほどに。マスターがひっそりと経営している古いお店も今ではなかなか見かけません。キレイで明るいチェーン店やおしゃれなお店が好まれる中、今日は時が止まったかのようなインテリアそのままでがんばっているレトロな店と、レトロ風で若い人を中心に人気のあるお店をご紹介したいと思います。それではさっそく行ってみましょう~
ちなみに今回の「レトロ」なお店、1950年から1980年はじめに創業したお店にしぼりました。また韓国料理のお店は入っていません。

レストラン編


■ソウル駅グリル(ソウル駅)

空港や郊外、地方に向かうソウルの玄関口、ソウル駅。このソウル駅舎の4階にあるのが「ソウル駅グリル」。現在文化複合空間になっている旧ソウル駅舎「文化駅ソウル284」にかつてあった大食堂で、1925年にオープンした老舗洋食レストランの代名詞的存在!詩人の李箱(イ・サン)や小説家の朴泰遠(パク・テウォン)などのモダニストが食事を楽しんだ場所として彼らの作品に出てくるほど。現在のお店はそんな歴史を感じさせるものは何もないのですが、伝統の味を受け継いだ、かつて贅沢だった洋食の味を楽しむことができます。
ガラス張りのソウル駅舎

ガラス張りのソウル駅舎

ロッテアウトレット側のレストラン街にあります

ロッテアウトレット側のレストラン街にあります

ちゃんとしたサンプル

ちゃんとしたサンプル

おいしそう~お値段もホテル内のレストラン並み

おいしそう~お値段もホテル内のレストラン並み


高級感をイメージした落ち着いた店内で食べられるトンカツ、ハンバーグステーキ、ステーキなどは基本コース。注文するとスープ・サラダ・コーヒーがついてきます。そして韓国らしいのは、ちょっと格式ばったレストランでも、キムチやカットゥギ(大根の角切りキムチ)が出てくること。これは1920年代当時からもそうだったのかな?また韓国ではトンカツを頼むと大きなお皿に大きなトンカツと小さく盛り付けられたご飯がついてくることが多いのですが、こちらではライスは別にお皿で出てきます。スープはまさに食べるという表現がぴったりのおかゆのよう。マッシュルームの味なのかよくわからない謎でした。
スープはちょっぴり薄味

スープはちょっぴり薄味

フォークとナイフが本格的

フォークとナイフが本格的


■チョップル1978(明洞)

スペシャルデートのメッカ(?)として、プロポーズするのにぴったりな雰囲気で知られる「チョップル1978」は、店名からもわかるとおり1978年オープンの洋食レストラン。南山タワーに登るケーブルカーの乗り場の近くにあり、夜は南山タワーがすぐそこに見えるのでとてもロマンチック。ウェイターが担当制のため、お客さんに合わせて雰囲気を一緒に演出してくれるそう!

■イングランドワントンカス(東仁川)

地下鉄1号線に乗りソウルから1時間ほどの東仁川(トンインチョン)。こちらは新浦市場(シンポシジャン)の近くにある1981年創業のトンカツ専門レストラン。仁川といえば韓国スタイルの洋食文化を体験するのにぴったりな場所。広い店内の真ん中には噴水があって、ちょっぴりゴージャスな雰囲気を演出。白熱灯の照明がどこかレトロでロマンチックな感じ。利用者のほとんどが中高年で、青春時代にここで洋食(といっても日本経由のトンカツ)を食べるのがデートコースだったのかも。
なんともディープな入口

なんともディープな入口

あやしい・・・

あやしい・・・

このポットは洋食っぽい

このポットは洋食っぽい

メニューを頼むとサラダ・スープ・ライス(またはパン)・ドリンク(コーヒーなど)がついてきます。韓国風トンカツはお皿いっぱいの薄くて大きいのが特徴。ここにドミグラスソース風のソースがたっぷりとかかっています。この韓国風のトンカツ、どこかファミレスを思い出させます。トンカツの大きさに比べて皿の上のおかずはチマチマっと盛られ、これもセンスを感じさせます。
別名わらじとも言われる平たくて大きいトンカツ

別名わらじとも言われる平たくて大きいトンカツ

ライスの量が不思議

ライスの量が不思議

ドミグラス風ソースがたっぷり

ドミグラス風ソースがたっぷり

<カフェ編>


■ガム/gamoo(明洞)

こんなところにこんな静かなところがあったのか~と驚くこと間違いなしのカフェ!ソウル一の繁華街、明洞にあります。お店が並ぶ路地に面したビルの2階に上がると・・・2007年にリモデリングしたとはいえ1970年代の雰囲気!シャンデリアのゴージャス感もいい具合です。
名物メニューの生クリームたっぷりのウィンナーコーヒーのカップ&ソーサーもいい具合のレトロ模様。ドリンクを注文するとケーキがもらえなくついてくるサービスがうれしい。こちらは元の店名を「カミュ」といい、フランスの小説家に由来するだったけれど、時の政権から外来語の店名を控えるようにお達しが来て変えたのだそう。そのあたりにも時代が感じられます。
生クリームがこっくりしてます

生クリームがこっくりしてます

チーズケーキをチョイス

チーズケーキをチョイス


■POEM(明洞)

明洞のビルの2階にあり、、手作りワッフルやハンバーグステーキがおいしいと評判のカフェ。ゆったりと落ち着ける年季の入った(?)ソファ席がいい感じ。お店自体は1970年代のオープンで、現在のオーナーになって10数年経つとか。「ポエム(詩)」というお店の名前がグッド。

■ミネルバ(新村)

地下鉄2号線新村(シンチョン)駅から延大(ヨンデ)正門へと続く通りを中心にたくさんのレストランやカフェ、飲み屋やナイトクラブが並ぶ学生街、新村。その通りから横に伸びる通り「名物通り」沿いにある「ミネルバ」。こちらは1975年オープンの、サイフォン式コーヒーが有名なお店。ちなみにサイフォン式コーヒーは2杯分の価格。
新村にこんな古いお店があったとは!

新村にこんな古いお店があったとは!

建物の2階にあります

建物の2階にあります

薄暗いのがよい感じ

薄暗いのがよい感じ

タータンチェックのテーブルクロスもナイス

タータンチェックのテーブルクロスもナイス


■学林(大学路)

大学路(テハンノ)にある、1956年オープンの喫茶店「学林」。クラシックが流れる店内で、濃い目のハンドドリップコーヒーをいただく至福のひと時。チョン・ジヒョン、キム・スヒョン主演の人気ドラマ「星から来たあなた」のロケ地としても知られ、観光客もたくさん訪れます。
こちらも建物の2階にあり

こちらも建物の2階にあり

こういう雰囲気ソウルではなかなかない!

こういう雰囲気ソウルではなかなかない!

外からの光と室内の暗さのコントラスト

外からの光と室内の暗さのコントラスト

<番外編>
■クムナムタバン

甘いインスタントコーヒーが出てくるタバン(茶房)はソウルでも一部、地方ではまだまだよく見かけるスタイルの喫茶店。キムナムタバンは扶余市外バスターミナルのビルの中にあるお店で、1968年にオープン、今も現役です。若い人向けのガイドブックで紹介され、写真を撮ろうと若い人たちがよく訪れるのだそう。

レトロ風なお店

こんな雰囲気のお店、昔あったよね、なつかしい~とインテリアで和ませてくれるお店がソウル市内にまだいくつかあります。どちらも個性的なお店なので、是非一度足を運んでみてくださいね。

いかがでしたか?目まぐるしく変わる韓国のお店。お店は古くてもオーナーが次々と変わるということもあり、お店の雰囲気も変わりやすい中、今回紹介したお店はいずれも古くて良い感じのお店。でもソウルで、また韓国で、韓国料理でない歴史のあるレストランや喫茶店を探すのが結構大変なことがよくわかりました。ちょっと変わった古いお店に行きたくなったら、たまにはそんなお店にいってみるのもいいかも。また韓国で古くて良いお店ご存知の方、是非ナビまで教えてくださいね!以上、ソウルナビでした。
関連タグ:レトロ老舗老舗パン屋

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2015-06-15

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