真夏の夜に趣ある古宮の中で伝統公演を体感しよう!
こんにちは!ソウルナビです。皆さんはソウルの夏の夜、どのように過ごされていますか?明洞や東大門でナイトショッピング?それともエステやチムジルバンでまったり?でもたまには韓国の古宮で夜を過ごすなんていかがですか^^ 今日はソウルの中心部、シチョン(市庁)駅からスグのところにある徳寿宮にやってきました!こちらはソウルにある古宮の中で唯一夜間観覧が出来る王宮跡ですが、5月から9月までは伝統公演「徳寿宮風流」が開催されています。それでは、さっそく行ってみよ~
徳寿宮についてお勉強!
徳寿宮はもともと成宗(ソンジョン・李朝第9代王)の兄である月山大君(ウォルサンテグン)が住んでいた邸宅。文禄・慶長の役が勃発した翌年の1593年、避難先からソウルに戻ってきた宣祖(ソンジョ・李朝第14代王)がこの邸宅を臨時の王宮として使用。最初は貞陵洞行宮という名前でしたが、光海君(クァンヘグン・李朝第15代王)が慶運宮(キョンウングン)と命名、数年間ここで生活しました。しかし1615年、光海君が昌徳宮(チャンドックン)に居場所を移し、以後この王宮は主人不在の状態でした。しかし1897年、高宗(コジョン・李朝第26代王)が慶運宮を修理し王宮らしい姿に戻し、俄館播遷(ロシア公使館で執政)の翌年の1897年、慶運宮へ居場所を移し、270年ぶりに王宮として使用されるようになりました。以後、高宗が皇帝として在位した1907年まで、徳寿宮は大韓帝国の波乱万丈な歴史の中心舞台になりました。しかし1904年の火災でほとんどの殿閣が焼失、1905年には重明殿(チュンミョンジョン)で日韓保護条約(乙巳条約)が締結されるなど、幾多の受難を経験した歴史的な場所。高宗の次男である純宗(スンジョン・李朝第27代&最後の王)が1907年に皇帝に即位し、昌徳宮へ居場所を移したのですが、この時に慶運宮に残った高宗の長寿を願う意味で徳寿宮と命名、以来慶運宮は徳寿宮と呼ばれるようになりました。
徳寿宮風流の前に
「徳寿宮風流」は木曜日の午後7時半からスタート!徳寿宮の中の静観軒(정관헌)内で行われます。正門(大漢門)から入ると「徳寿宮風流」の看板が分かりやすいところに設置されているので、その指示通りに進むと迷子になることなくスグに到着!実は前にも一度見に来たのですが、その時は満員で外からしか見ることが出来ず・・・今回はリベンジ!6時には到着したのはいいけれど会場の静観軒への入場は7時から!それまではゆっくりと徳寿宮の中をお散歩~ソウル市内にある古宮の中でも規模は小さいほうですが、ソウルの中心部にあってアクセスがいいからか、地元の人たちも中でお散歩したり、写真を取ったり、古宮というよりは歴史的雰囲気が漂う公園という感じ。
■静観軒(정관헌)■1900年、ロシア人建築家サバチンが韓式と洋式を合わせて設計。王宮の中に建立された最初の西洋式建物になります。高宗皇帝が茶菓会を開催したり、音楽を鑑賞したりした休息の場所として使われました。正面7間、側面5間の規模で、八作屋根模様を見せる様式屋根を載せ、単層に木彫と赤いレンガが使われ、床には大理石が敷かれています。正面と側面に精巧な装飾が施されたテラスがあります。
スタート!!
徳寿宮の中もひと通りブラっとしたので、6時55分に静観軒へ行ってみると・・・あれ!?係の人7時から入場って言ったのに、もう皆座ってるじゃん(泣) 本当は一番前で見たかったけど、仕方なく立見席の一番前を陣取り、準備完了!!
7時前にはほぼ満員
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外には少しだけ椅子の席もあり!
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7月のテーマは「地域別 名人戦」
7時半を少し過ぎたぐらいに司会者の登場!とっても陽気な感じで会場を盛り上げてくれます。5月から9月まで行われる「徳寿宮風流」は月ごとにテーマがあり、ナビの訪れた日は「地域別名人戦~慶尚道編」でした☆
ちなみに!8月のテーマは「次世代」です!
■8月1日 感性
■8月8日 共感
■8月15日 創作
■8月22日 情熱
■8月29日 挑戦
※7月30日現在、9月のテーマは未発表
■トンヨンチンチュム
慶尚道風の音楽と舞が調和した踊り。
■トッペギチュム
慶尚道地方の五廣大ノリ(仮面劇)などで踊られる代表的な踊り。
■晋州 キョバングコリチュム
晋州 教坊地域で伝承されている神秘的で幻想的な伝統舞踊。
おまけ
徳寿宮は古宮の中で唯一年間を通して夜間見学が出来ます。公演は1時間ほどで終わるので、閉宮時間の午後9時(最終入場は午後8時)までライトアップされた徳寿宮を十分に堪能しましょう!
「徳寿宮風流」、いかがでしたか?途中、観客席からドスの利いた声が・・・え!?こんな素晴らしい伝統舞踊の最中に野次を飛ばしてる!?って思ったら、野次じゃなくて、伝統舞踊独特の掛け声なんだとか^^皆さんも韓国伝統公演を見ながら地元の方と一緒に掛け声をかけてみてはいかがですか?以上、徳寿宮にある静観軒からソウルナビでした。