季節限定、白いスープのコングクスと韓国限定の夏の中華メニュー、中国冷麺を食べ歩き!
こんにちは、ソウルナビです。日本にも夏の麺といえば冷麦やそうめん、冷やし中華があるように、韓国にも夏だけ食べる麺があります。それはコングクスと中国冷麺!コングクスはスイーツ部門の甘いパッピンスや肉部門の体に良いサムゲタンと並んで、麺部門のコングクスは夏を代表する韓国料理。ナビも夏は週1食のコングクスがかかせないほど!しかも、もともといつでも食べられるサムゲタンや、最近は冬でも食べられる店も増えたパッピンスと違って、コングクスは本当に夏にしか食べられない料理なんです。また韓国の中華料理店の前にはこの時期よく「中国冷麺」「中国式冷麺」という文字を見かけます。日本では冷やし中華が有名ですが、この中国冷麺も夏だけの中華麺メニュー。コングクスは8年前の2004年と2年前の2010年に、中国冷麺は6年前の2006年に紹介しましたが、また今年(2012年)、あらためてナビが愛してやまないコングクスと中国冷麺を紹介しましょう。
コングクスとは
ひとことでいえば「豆乳入りの麺」。大豆で作った冷たいスープの中に麺が入っています。この白いスープがまた涼しげで食欲をそそります。特に豆乳というより大豆をいかにもコシコシこして作りました!という感じのスープがまたたまりません。大豆がたっぷり入っているので、イソフララボンたっぷりの健康食。暑い夏場を乗り切るのにも欠かせない食べ物です。ただ味がいまいち単調なので、一般的には塩を入れたり、キムチと一緒に食べたりします。 また大豆だけに、おなかが弱いときはちょっと気を付けましょう。もともとコングクスは家庭料理だそうで、韓国人によると我が家で食べるオモニ(お母さん)が作ったコングクスが一番おいしいとか。
コングクスといってもいろいろあり!
ひとえにコングクス、といっても、いろんなコングクスがあります。大豆を扱っているといえばやっぱり豆腐専門店。それから麺だけに麺の専門店や中華料理店やマンドゥ専門店。そして最近はやりのカウンター形式のチャンチグクスの店。または街に溢れている軽食堂(プンシク)にも。また数は少ないけれどコングクス専門店もあります。最近では一般の焼肉店などでも夏になると、出すところもあります。コングクスの主な違いはスープと麺。一時期健康ブームで「コムンコン」黒豆をウリにしたお店も増えました。また上には基本的にきゅうりがのり、ごまがふりかかっていますが、お店によっては別バージョンもあり。またナビ的にはいまいちですがプチトマトがのっていたり、氷が入ったりします。
中国冷麺とは
ひとことでいえば「韓国の冷やし中華」。といっても韓国風というほど辛かったり、キムチが入ったりすることはありません。冷たい中華麺の上に五香肉やいか、海老、にんじんなどの具がのり、スープのベースはピーナッツ。氷が入っているお店もあります。中国にも涼麺というメニューがあるそうですが、それともまた違うようです。チャジャンミョンのように韓国にある中華料理店のみで食べられる、季節限定もののメニュー。
ちなみに、お店ごとの中国冷麺は、具の構成にそれほど違いはありません。一番の違いはピーナッツソース。たっぷり入っている店もあれば、全然ないお店あり。
日本にも最近はコングクスが登場!台湾にも中国冷麺と似たような?涼麺があります。
日本にも登場!コングッス!?
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台湾の涼麺。これは別物?
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それでは、2012年夏、コングクスと中国冷麺の食べ歩きにでかけましょう!
コングクス編
東方紅@明洞
実は中国冷麺がおいしいときき、行ってみましたが、すでに無し。コングクスを頼んでみました。スープはとってもクレリーミー。上には太めの錦糸玉子とにんじんがのり、さらにごまもひとつまみ。さらにここには定番の塩が無し。キムチをいれて調節します。このキムチがまたおいしい。麺も柔らかめで食べやすい。これなら中国冷麺も期待できたのに・・・
【お店】東方紅(トンバンホン)
地下鉄4号線ミョンドン(明洞・Myeong-dong・424)駅3番出口から徒歩約5分。明洞ZIU汗蒸幕の向かい側にあります。
サランバンカルグクス@ヤクス
地元で人気のマンドゥ&カルグクスのお店。季節になると毎年大きくコングクスの看板が表示されます。量はかなり多め。ただ冷やしすぎて食べるのが少し大変でした。
【お店】サランバンカルグクス
地下鉄3・6号線ヤクス(薬水・Yaksu・333/633)駅9番出口から徒歩約3分。
トゥブマウル@仁寺洞
真っ黒なスープに驚き。最近は以前ほど見かけなくなった黒豆(コムンコン)のコングクス。見た目はいまいちですが、さすが豆腐料理専門店、スープの味は最高。そして何よりも驚くのがパンチャン(おかず)。コングクス1つでこれだけパンチャンが出てくる店も珍しいです。
ミョンドンカルグクス@仁寺洞
クリーミーなスープとカルグクス専門店らしいのどごしのよい麺がウリのコングクス。そして、こちらの特徴はキムチがおいしいこと。コングクスには塩もいいけれど、ここはキムチで味を調節してみましょう。
@ヤクスカルグクス@薬水
小さなカルグクスの専門店。鶏カルグクス、メセンイカルグクス、ミョルチカルグクスと3種類のカルグクスに加えて季節限定でコングクスが。ただあまり注文する人はいないらしく、店のアジュンマからは驚かれます。
【お店】ヤクスカルグクス
地下鉄3・6号線ヤクス(薬水・Yaksu・333/633)駅3番出口からすぐ。
サムチョンカルグクス&クッパッ@龍山駅
カルグクスやクッパ、コムタン、スジェビのお店。メニューが多いお店でありながら、コングクスの味も意外と良し。やっぱりカルグクスと看板にあるだけに麺が一番。プチトマトなど余計なものがのっていないのがいい。
【お店】サムチョンカルグクス&クッパッ
国鉄龍山駅4F。アイパークモール内。
かつての「八先生」のあとに出来た中華料理店の中国冷麺。なんと、ピーナッツソースがまったくない中国冷麺。代わりにかなり酢が効いていて、どちらかというと日本の冷やし中華に近いかも?氷もたっぷり入っています。「八先生」の中国冷麺とは全然違いました。
南山コル韓屋村からも近いところにあり、手打ち麺の店として味に定評のある「トンヘル」。以前、コングクスを食べてみましたが、今回は中国冷麺で。やっぱり中国冷麺の麺も絶品!ピーナッツソースもちょうどよく、全体的にバランスがとれています。ちなみにこの店はコングクスもおいしいです。
夏に仁川の中華街を訪れたのなら、やっぱり中国冷麺を。こちらにはメニューに印刷されているほどで、老舗の味らしい。特徴的なのは錦糸玉子に加え、にんじんやキャベツ、ピーマンのような野菜の千切りも入っていること。もともとはこれがオリジナルなのかも。ピーナッツソースは少なめ。麺もつるつるっと食べやすい。ちなみに漢字では「北京式冷麺」となっていました。中国冷麺の新たな謎が?
【お店】香満城(ヒャンマンソン)
地下鉄1号線インチョン(仁川)駅から仁川中華街のメインストリートを上り、十字路を右手に曲がるとすぐ右手にあります。
韓国でも老舗の中華料理店。店の内装も高級感が漂っていますが、メニューには意外とリーズナブルなものも。こちらの特徴はなんといってもピータン。ピータンが入っているのは他では記憶がありません。ただピーナッツソースは別皿で、量も少なめ。大きめのえびとみかんものっています。