今年もソウルにマツタケのシーズンがやってきた!【2015年】

まつたけ、マツタケ!!今年もナビが市場で松茸の値段を聞いてきました!


こんにちは!ソウルナビです。今年(2015年)も9月の末に近づき、朝晩だけじゃなく日中も少しずつ涼しくなってきたソウル。さわやかな風が吹き、街には長袖を着て歩く人が増え、いよいよこれから秋本番に突入!暑くも寒くもなく、「○○の秋」という言葉があるように、何をするのにも良い季節の秋といえば、この時期ならではの美味しい食べ物をいろいろと楽しめる「食欲の秋」でもありますよネ^^ 今日はそんな今が旬の食べ物の中でも「秋の味覚の王様」とも言われるあの食材、マツタケ(松茸)の情報をお伝えしたいと思います!日本と同じように韓国でも珍重されているマツタケ。今年の価格とショッピングにぴったりの時期は!?ナビが市場に行って調べてきましたョ!

今年のマツタケ市場は!?

韓国でマツタケが市場に出回るのはだいたい9月上旬頃から10月半ば頃にかけてですが、天然モノということでその年の気温や降水量に左右され、その時期は毎年ちょっとずつ違うもの。さらに韓国では毎年秋に秋夕(チュソッ、旧暦の8月15日)があり、日本のお中元やお歳暮のように贈り物をする習慣のあるこの時期に合わせてマツタケの出荷状況や価格が大きく異なります。そこで気になるのはまず今年のマツタケの出回り具合い!今年は9月の初め頃から輸入のマツタケがお店に並び始め、国産のマツタケは例年より少し遅めで9月の第3週目半ば頃から少しずつ登場。価格は例年よりちょっと高めかも?ちなみに今年の秋夕連休は9月26日(土)から29日(火)。秋夕明けはすでにほぼ10月に入り、この時期になると輸入マツタケはほとんど入って来ず、国産モノのお値段もぐっと下がるので、今年は10月に入るとすぐに比較的リーズナブルなお値段で韓国産マツタケがゲットできるのではと予想されています!

良いマツタケを選ぶには?!

ひとくちに「マツタケ」といっても産地や質、状態によって価格が異なるのは有名なところ。まず産地は韓国で売られるものの中ではやっぱり国内でとれた韓国産のものが最もよいとされ、あとに北朝鮮産、中国産と続きます。中国産でも北朝鮮との国境にある白頭山(ペクトゥサン)で採れるものが良いとか。でも北朝鮮でとれたものでも韓国に入ってくるのは中国経由なので、最近はただ"輸入品"として特に区別されないことも。そして、それぞれの産地の中でも鮮度、大きさ、形(カサの開き具合)といった状態によっていくつかの等級に分かれています。目安として国産の場合はこんなカンジ!
<1等級><BR>大きくてまっすぐで傘が開いておらず、傷や虫食いなどがほとんどないもの。

<1等級>
大きくてまっすぐで傘が開いておらず、傷や虫食いなどがほとんどないもの。

<2等級><BR>1等級のもののように形がきれいだけれど、少し小さかったり曲がっていたりするもの。また、傘が開いていてもかなり大ぶりのものはこの等級に分類されます。

<2等級>
1等級のもののように形がきれいだけれど、少し小さかったり曲がっていたりするもの。また、傘が開いていてもかなり大ぶりのものはこの等級に分類されます。

<3等級><BR>形が良くても小さいもの。傘の部分が開いていても状態の良いもの。大きさはほどほどでも少し傷があったり、形が崩れていたりするもの。

<3等級>
形が良くても小さいもの。傘の部分が開いていても状態の良いもの。大きさはほどほどでも少し傷があったり、形が崩れていたりするもの。

<4等級以下><BR>すごく小さかったり、大きくなく傘が完全に開いていたりするもの。また形が良くても虫食いがあったり傷が多かったりするもの。

<4等級以下>
すごく小さかったり、大きくなく傘が完全に開いていたりするもの。また形が良くても虫食いがあったり傷が多かったりするもの。

マツタケはカサの部分が広がっておらず、まっすぐで大きく、根元部分が太いものが良いもの。さらに手に取った時の重みや、匂いをかいだときにほのかに香る松の香りも重要なポイント。また鮮度は、採ってから時間の経っていない新鮮なもののランクが高くなり、鮮度が落ちるとランクも下がることがあるそう。ちなみに上の写真のランクでは1~2等級は贈り物用に、3等級以下のものは自宅用に買って行く人が多いようです。

今年のマツタケの価格をチェック!!

では、今年のマツタケの価格はどうなの!?ということで、ソウルでマツタケを買うならココ!といわれるスポット、京東市場と南大門市場で今年もナビがマツタケの出回り具合とお値段と聞いてきましたョ!価格はそれぞれ1kgあたりを基準としていますが、実際にもほとんどが1kg単位で売られています。あっ、それでも値段は毎日変わるので、掲載している価格はあくまでも目安として見てくださいね!


■■京東市場■■

地下鉄1号線チェギドン(祭基洞)駅とチョンニャンニ(清涼里)駅の間に広がる、漢方と食材で有名な京東市場(キョンドンシジャン)。2番出口を出ると、もうそこは庶民的な市場の雰囲気満点!そんな広~い市場の中で、マツタケを売るお店がどの辺りにあるかというと、新韓銀行のある大きな交差点で銀行の手前から市場に入り、しばらく進むとある一つめの角を右に曲がると1、2軒、さらに左手1本目の路地を入ると、両側に何軒かお店を見つけることができます。ここが松茸シーズンになるとにぎわう京東市場の松茸通り。"自然松茸"とか"マツタケ"という漢字やカタカナの表示があるのですぐ分かると思いますョ!
◎京東市場「松山商会(ソンサンサンフェ)」で聞いてみました!

マツタケの産地として有名な江原道の嚢陽(ヤンヤン)郡に本店をもつこちらのお店。ここ京東市場にあるお店では主に嚢陽産に加え、全国各地から直送されるマツタケも扱っています。お店では基本的に国産マツタケを扱いますが、国産品が出ない時期は中国や北朝鮮からの輸入モノが並ぶことも。中国産は北朝鮮との国境にある白頭山で採れた質の良いものだそう。今年は9月18日に行ってみたところ、まだ大部分が中国産でしたが立派な国産モノも出始めていました!お店の方のお話では、「今年の国産マツタケは(9/18の取材時点で)これから。秋夕前の週はたくさん出だして高いけれど、過ぎるとだいぶリーズナブルになるはず。お天気に左右されるのでどれくらい出るかは予想できないけれど、10月の半ば~後半頃までが買い時」とのこと!ちなみにこちらのお店はスタッフの方がとても親切。地元の人もたくさん買いに来ていましたよ!
<韓国産の価格>(1kgあたり)
★9月18日現在の価格(秋夕まで)
1等級 50万ウォン~
2等級 44万ウォン~
3等級 20万ウォン~

★秋夕後の予想(10月~) ※あくまでも予想ですので、実際には違う場合もあります。
1等級 35万ウォン~
2等級 28万ウォン~
3等級 15万ウォン~
9月18日現在、3等級の国産マツタケ(両方とも28万ウォン) 9月18日現在、3等級の国産マツタケ(両方とも28万ウォン)

9月18日現在、3等級の国産マツタケ(両方とも28万ウォン)

<中国産の価格>(1kgあたり)
★9月18日現在の価格
1等級 20万ウォン~
2等級 15万ウォン~
3、4等級 12万ウォン~

★秋夕後は産地のマツタケ時期が終わり国産が増えるため、ほぼ出ないと予想。
9月18日現在3等級15万ウォン

9月18日現在3等級15万ウォン

9月18日現在4等級12万ウォン

9月18日現在4等級12万ウォン

ちなみに、もともとの等級が高くなく著しく鮮度の落ちたものはキロ当たり8万ウォンくらいで売るものもあるそう。

■■南大門市場■■

中心部からのアクセスが良く、観光地としてもおなじみの南大門市場(ナンデムンシジャン)。地下鉄4号線フェヒョン(会賢)駅5番出口を出て、すぐ右に見える南大門市場のメインストリートに入っていくと、通りにあるお店の前の看板には「松茸・マツタケ」の文字がたくさん! 店頭には海苔や高麗人参にかこまれてマツタケが箱に入れられてずらりと並べられています!・・・が、実はこれらはほとんどが模型。本物のマツタケは、鮮度を保つためお店の中で大切に保管されています!
◎南大門市場「南山商会」と「ソウル商会」で聞いてみました!

南大門市場にはマツタケを扱うお店がいーっぱいあり、ナビでも何軒かご紹介していますが、その中でも今年は「南山商会」と「ソウル商会」にうかがってみました~9月10日に「南山商会」へ行ってみた時はまだ国産マツタケが出ておらず、中国産のみ。秋夕直前週の初め、9月21日に「ソウル商会」へ行った時はしっかり国産モノが入っていましたヨ!
「ソウル商会」の社長さんはこの道57年のマツタケ博士とか!?いろいろ親切に教えてくれます。 「ソウル商会」の社長さんはこの道57年のマツタケ博士とか!?いろいろ親切に教えてくれます。

「ソウル商会」の社長さんはこの道57年のマツタケ博士とか!?いろいろ親切に教えてくれます。

<中国産の価格>(1kgあたり、「南山商会」にて)
★9月10日現在の価格
1等級 17万ウォン~
2等級 15万ウォン~
3、4等級 13万ウォン~

<韓国産の価格>(1kgあたり「ソウル商会」にて)
★9月21日現在の価格
1等級 40万ウォン~
2等級 35万ウォン~
3等級 30万ウォン~

★今年は秋夕以降もあまり価格が下がらないのではとのこと。もともとは例年なら9月最終週に最もたくさん出回るはずだけど、今年はいまのところ雨が降らず朝晩の気温が低すぎることから、そんなに出ないかもしれないので・・・(by「ソウル商会」の社長さん)
両方とも「ソウル商会」にて国産2等級マツタケ(各1キロ当たり35万ウォン) 両方とも「ソウル商会」にて国産2等級マツタケ(各1キロ当たり35万ウォン)

両方とも「ソウル商会」にて国産2等級マツタケ(各1キロ当たり35万ウォン)

持ち帰るときのポイントは?!

マツタケは鮮度が命!新鮮ならば新鮮であるほど味も香りも良くて、美味しくいただけるもの。なので、韓国で買ったマツタケを日本へ持ち帰る場合は、帰国当日か前日といったなるべく帰国の直前に購入し、手荷物として運ぶのがベストだそう。お店では保冷剤を入れた箱に詰めてもらえますが、帰国後はすぐに冷蔵庫の野菜室で保管すれば1週間くらいはもつそうですョ。ちなみに宅配便で日本へ送るのは時間がかかることがあり、傷んでしまう可能性が大きいので避けたほうがいいそう!
柔らかい紙で丁寧に包み、発泡スチロールに入れてから・・・ 柔らかい紙で丁寧に包み、発泡スチロールに入れてから・・・ 柔らかい紙で丁寧に包み、発泡スチロールに入れてから・・・

柔らかい紙で丁寧に包み、発泡スチロールに入れてから・・・

保冷剤も一緒に入れ、きっちりとフタを。国産品には「韓国産」のステッカーも! 保冷剤も一緒に入れ、きっちりとフタを。国産品には「韓国産」のステッカーも! 保冷剤も一緒に入れ、きっちりとフタを。国産品には「韓国産」のステッカーも!

保冷剤も一緒に入れ、きっちりとフタを。国産品には「韓国産」のステッカーも!

買った松茸、韓国ではどう食べる!?

日本ではそのまま焼いたり、炊き込みごはんにしたり、お吸い物にしたり、土瓶蒸しにしたり・・・いろんな食べ方のあるマツタケ。韓国でもそのまま焼いていただくのは主流ですが、高級な牛肉と一緒に焼いて楽しむことも!また、家庭ではいつものプルコギに入れたり、牛大根スープの大根の代わりにマツタケを入れたり、ジョン(ひと口チヂミ)にしたりという調理方法もあります。これらはかなり韓国っぽい食べ方なのでは!それにしてもこう見ると、韓国ではマツタケのお供というと牛肉なのかしら?またご飯にナツメや栗、様々な穀物を入れて炊く韓国式の栄養炊き込みご飯に入れることも。それから塩を入れたごま油につけて、生でいただくなんて方法も!?日本風の松茸ご飯やお吸い物も美味しいけれど、たくさんマツタケをゲットしたら韓国風に味わってみるのも面白いかも。

ちなみに「今年は絶対にマツタケを買うぞ!」というナビスタッフの1人は、ペペロンチーノにマツタケをプラスするそう。うーん、考えただけでも美味しそう!ナビも今年は!今年こそは!!そう、今年は国産マツタケが多く出始める時期と秋夕連休の終わる時期が重なっているため、気候条件が良くなりそれなりにたくさん出れば、国産マツタケを比較的リーズナブルに買えるのではと予想されています。10月初めから後半に入る頃までが狙い目ですヨ!この時期に訪韓の皆さんや在韓のみなさんはぜひマツタケもチェックしてみてくださいね!以上、もうすでにマツタケを買ったつもりになって、どうやって食べるか妄想ばかりしているソウルナビがお伝えしました。

上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

記事登録日:2015-09-25

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